2021年3月、規制当局がロンドン銀行間出し手金利(London Interbank Offered Rates、LIBOR)の各種レートの利用を将来停止することを発表しました。米国ドルについては、LIBORに代えて担保付翌日物金利(Secured Overnight Financing Rate、SOFR)が推奨ベンチマークとなります。本稿では、変額年金の公正価値評価におけるリスクフリーカーブの選択および割引スプレッドの設定について論じます。ここでは、主に米国の変額年金に着目していますが、この移行は、公正価値評価をする固定指数連動型年金や登録指数連動型年金など他の年金商品にも影響を与えます。本稿では、下記を含む内容をカバーしています。
- 金利市場の進化と、リスクフリーカーブ選択に対する示唆
- 適切な割引率に関して公正価値評価の実務
- 新たに登場した市場慣行