COVID-19流行の始まりは、感染症流行に関わるヘルスケアニーズにグローバルに対処するために必要な追加サポートとともに、世界の医療制度に多くの影響をもたらしています。この感染症流行の影響の一つがCOVID以外の医療行為の減少で、特にウイルスの拡散を防ぐため、程度の違いはあるものの世界中で導入された移動制限や「ロックダウン」によるものです。多くの市場では、この結果、選択的医療サービスが一時停止されたこと、また、患者が全般的に受診を躊躇したため、「通常の」年に比べて健康保険の請求が減少しました。さらに、サプライサイドのキャパシティーの変化が保険金請求に影響しました。これら全ての要因が、将来の健康保険金請求の予測と、それ故に、多くの健康保険市場に共通する特性であるリスクの均等化スキーム運営に責任を持つ政府および国家機関への課題という観点で、健康保険会社に課題をもたらしました。本レポートでは、複数の国におけるリスク均等化スキームへのCOVID-19の影響を観察し、感染症流行による課題に対処するために利用できる遡及的調整があれば、それについて考察します。
リスク均等化スキームへのCOVID-19の影響