気候の危機は生物多様性の危機と対になっており、金融・経済リスクを生み出し、悪化させています。本調査は、金融機関に対し、生物多様性に関する主要な問題について概説します。本稿では、この分野における政策・規制面で増加している様々な取り組み、および生物多様性や自然関連リスクが気候変動やその他のリスクとどのように交わっているのか、また気候シナリオにこれらを織り込むための新たな取り組みについて調査します。本稿で提供する概要は以下の通りです。
- 危機における自然
- 金融・経済リスクとしての生物多様性や自然関連リスク
- 高まる規制：昆明・モントリオール2022年生物多様性グローバルフレームワーク（Kunming-Montreal 2022 Global Biodiversity Framework）、TNFD（自然関連財務情報開示タスクフォース）とその先
- 交差性： 気候変動とその先
- 生物多様性：健康と長寿
- 自然と自然に基づく解決策における様々な機会
- 気候変動と持続可能性のシナリオへの生物多様性の統合
- 自然への組み入れ：行動しないリスクと行動を起こすメリット