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Survey

指数連動型定額年金および複数年保証年金の解約失効率実績調査

29 February 2024

2022年および2023年の金利上昇を受け、ミリマンでは、指数連動型定額年金(Fixed Indexed Annuity、FIA)および複数年保証年金(Multi-Year Guaranteed Annuity、MYGA)の引受会社13社を対象に、現在の付与利率と、市場想定利率または競合他社の付与利率との違いによる基本の解約失効率の動的調整について、複数の側面から調査を実施しました。

アプローチ

基本の解約失効率に対する動的解約調整について、以下の合計19項目の質問をしました。

  • 仮定の競合他社の料率に関する調査参加会社の認識
  • 調査参加会社が予想する解約率の要素
  • 動的調整の限界
  • 動的調整手法の変更の可能性

大部分の設問は複数選択式であったが、調査参加会社からはその選択について知見に満ちたコメントが寄せられました。さらに、Milliman Recon®からの業界保険契約データの分析により、調査結果を補足しました。

調査結果

調査参加会社は、動的解約調整に対して、幅広く洞察に満ちたアプローチをとっています。全体としてこれらのフォーミュラは、各社の経験と保険数理的判断を組み合わせて作成されています。

主な調査結果は以下の通り。

  • 競合他社の料率の開発およびその較正は調査参加会社によって異なり、それぞれの動的解約フォーミュラに広く利用されています。
  • 解約控除は、基本の解約率および動的解約率フォーミュラの両方に一般的に組み込まれているものの、保険期間については組み込んでいる会社もあれば、組み込んでいない会社もあります。MVAは常に組み込まれているわけではなく、その調整方法も会社によって異なります。プレディクティブモデルの導入に伴い、フォーミュラは進化し、動的解約率フォーミュラに追加の変数を使用するようになりました。
  • 全ての調査参加会社が、動的解約率フォーミュラに上限を設けています。これらの上限は、保険金額や経過年数によって異なります。
  • 2023年、調査参加会社の調査結果は、全般的に高い解約率となりました。最近、GLWB のないFIA の実際の解約率は平均して予定解約率と非常に近い状態ですが、GLWB のあるFIA の解約率は平均して予定よりやや高くなっています。MYGAの実績は、予定より高い解約率と低い解約率が混在しています。
  • 調査参加会社は、過去1 年間の超過解約を考慮して、予想される経験に対応するため、動的解約フォーミュラを調整し、変更してきました。新たな手法や、金利の上昇により従来は得られなかった新たな経験 が急速に展開していることから、各社とも引き続き動的解約の予測を進化させていくものと思われます。


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